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●近所の怪談第六夜
全国よりご投稿頂いた恐怖体験談を掲載しています。
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怪談数
御 題
御投稿者様
0536
説明不可能
匿名希望 様
学生時代、親の反対を押し切って一人暮らしを始めました。
そこは下宿だったんですが住人は誰もおらず管理人のTさんという無口な70歳代のばあさんがいるだけだったんですが、下宿代が五千円で、しかも近所付き合いの手間が略けるという利点でここに暮らす事にしました。
その下宿屋の右となりは墓地で左隣は線路でしたがあまり人気がなく、引っ越してまもなくは静かに何事もなかったのです。
ただ、疑問なのは、私が住んでた二階の部屋の隣は物置でしたが以前は他の部屋より狭いにも関わらず台所、畳が敷かれていて普通に使われていた形跡があるにもかかわらず、他の部屋は住める状況にしてありながら、そこだけ物置にしてあるのです。
何かと言って違和感のある空間だったのですが管理人はあの様に無口なちょい近寄りづらい人なので聞かずに1ヶ月経ち、夏の香りが漂う6月になり連日雨が降るそんなある夜・・
ガリ・・ガリ・・・と例の隣の物置から壁に向い爪を磨ぐ?ような音がするのです。
しかも床と壁の間をひたすら・・・。しばらくしてまた音は止みました。・・・虫?と思いました・・
翌朝、隣をチェックしたら、いつもとどこも置き方も違わない景色が物置にあり、例の床と壁の間もズッシリと荷物が詰められて人どころかネズミすら入れそうにありませんし、何より蜘蛛の巣が幾重も編み込まれいて長い間、ここの荷物が動かされてなどいない事が証付けられ、やっぱ虫だろうと思い、その日はそれで学校へ行きました。
それからというもの毎晩5分ほど全く同じとこから同じ様に音がするようになりましたが毎日なのでしまいにはさほど気にしなくなりました。今思うとあの呑気さはどっから来たのか謎です。
しかし、異変は私の部屋まで及び出しました。その例の壁にシミがしかも人の全身にも見えるシミがジワジワと沸いて来たのです。引っ越した当初は全くなく、だんだん濃く染みだして来たようなのです。さすがにちょい不気味に思い、管理人に聞こうとしましたが、何故かなかなか切り出せないまま6月の下旬になり、こんどはそのシミが妙に湿って来てカビ臭くなって来たので、管理人に別の部屋にしてくれとやっと頼んでみましたが、ばあさんは黙ったまま要求を受け入れてはくれません。こっちは親の反対を押し切ってまで引っ越しをしている意地もなり、しかも金は全く無く、仕方なくその前の部屋の隣の隣つまり物置の反対隣に無断で移ったのですが、管理人は見ても知らんぷりして黙殺してました。
この管理人と同じ屋根の下で暮らしているのに全く互いに他人で、しかもよくよく考えると、管理人が外出するところなんか見た事がなく、じゃ、買い物とかどうしてんだ?疑問はあの物置どころか管理人おろかこの下宿屋自体にまで膨らんで来ましたが声も喉まで出かけてていながら肝心な事だけ何故か聞けないのです。聞くとまずい、とても危険に思えて聞けなかったのです。
夏休みに入って数日目・・珍しく管理人が外から帰って来たのですが、手には野良猫の死体を抱え驚愕の色に染まっていて私になど気付かないまま奥に入ってしまいました。その口元はだらしない程だらだらヨダレを出しながらニタニタ笑っっていました。
それから私はそらおそろしくなって恥を忍んで親元に戻る事を決意し、明日帰るそんな日、あの大地震で古い下宿屋は崩壊しました。
管理人は瓦礫の下敷きになり亡くなりました。その管理人の部屋の縁の下からはおびただしい程の動物の白骨死骸が発見され、さらに半ミイラ化した青年の死体が発見され、妙な事に管理人の死体はそのミイラのすぐ下に下敷きになるような形で横たわっていたのです。そのミイラがあるところ・・そう、あの物置があったとこの壁でした・・・。
2007/09/
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