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●近所の怪談第六夜
全国よりご投稿頂いた恐怖体験談を掲載しています。
 

     
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怪談数  御 題    御投稿者様
0531 某旅館にて 星月夜 様
これは私の友人Nが十数年ほど前に体験した話です。
Nは当時、都内のある和風旅館で働いていました。
修学旅行生がよく利用する老舗旅館なのですが、仕事を始めて数日たってNは何かこの旅館は変だと感じるようになったそうです。
まず受付のすぐ脇にいつも風呂敷で包んだものが置いてあって、
女将に聞いてもそこへ置いておくように、そして決して動かしてはだめだと言われるだけでした。
たぶんお客さんの預かり物だろうと思って指示に従っていました。
また、修学旅行で来る学生たちが「お侍の格好をした人を見た」と何人も口にするのです。
彼らによるとその”お侍”は夜中に1階の長い廊下をすーっと歩いていき、突き当たりの壁に吸い込まれていくように消えていく、というのです。
時期をずらして泊まりに来た違う学校の学生もほとんど同じようなことを受付に言いにきたそうで、Nはここは普通じゃないと思うようになったそうです。
その旅館には「ゆりの間」という、普段は一切使用していない部屋があり、たまに予約が一杯になると特別に使用させるというシステムになっていました。
Nは普段から「ゆりの間」の不気味な雰囲気が嫌だったそうで、清掃で入る時も急いで済ませていたそうです。
ある日部屋が予約で一杯になりそうになったため、「ゆりの間」を使わせる事になったのでNがお客を案内して真っ暗な「ゆりの間」の電気を点けたとたん、部屋の灯りが一瞬点いたと思いきや、「バチッ!!」という大きな音を立てて灯りが消えたそうです。
Nとお客は度肝を抜かれて部屋から転がるように逃げたそうです。ただNはパニックになりながらも灯りが消える一瞬、2つの黒い影のようなものをはっきり見た・・と言っていました。
後日Nは番頭さんからこの旅館のことを詳しくたずねると、だいぶ前に「ゆりの間」で2人の男女が首を吊って自殺したらしく、またこの場所はもともと墓地を埋めて建てたものだということを知りました。
そして受付の脇にあったものは「骨壺」だったそうです・・・
Nはすぐその旅館を辞めたそうです。
ちなみにその旅館は今もあるということです・・
2007/08/
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