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●近所の怪談第五夜
全国よりご投稿頂いた恐怖体験談を掲載しています。
 

     
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怪談数  御 題    御投稿者様
0425 私を呼ぶ者 美樹 様
これは、私が高3の修学旅行の際に体験した話です。
6月下旬に私達の高校は、修学旅行で台湾に行きました。
某所ホテルは、新しく新館が建っていて、私達の組は旧館の客室に泊まる事になりました。
私は中学の時からの仲良しグループAちゃん,Bちゃん,Cちゃん,Dちゃん,それと私でホテルの部屋メンバーを組みました。
台湾の町並みを観光した私達は、夕方疲れ果てて集合時刻に旅館へと戻りました。
AちゃんとBちゃんは、
「ちょっと疲れたから、温泉行ってくるわー」
と言って、温泉に行きました。残りのCちゃん,Dちゃん,私は夕食の時間までやる事が無かったので、ロビーでホテルで有名の滝を見に行く事にしました。
滝は、ロビーラウンジのガラス越しの奥に流れています。
滝の上の方には、自然をそのまま再現して小さな洞窟が作ってありました。
「なんかちょっとリアルだよね笑」などと言っては「綺麗だねー」と滝を眺めていました。
するといきなり、私は誰かに肩をトントンと叩かれ女の人の声で「美樹ー・・・美樹ー・・・」と
私の名前を呼ぶ声がありました。私は、CちゃんかDちゃんかな?
と思い、「ねえ今私の名前呼んだ?」と聞きました。
すると、2人は
「え?私達この滝ずっと見てたから何も言ってないよ」
と言うのです。んー・・・空耳かなあ?と思いつつ、AちゃんBちゃんが部屋に戻る時間が近づいてきたので、私達はとりあえず客室へと戻りました。
Cちゃんはトイレに行って、Dちゃんは夕食準備の係りだったので、宴会場へと足を運びベッドルームには、私1人となりました。
なぜか、風も無いのに、ドアがガタガタガタガタとゆれています。風無いのになあ・・・どうしてだろう
と思いましたが、然程気にしませんでした。
そうすると、いきなりまたロビーで聞こえたあの女の人の声で
「美樹、美樹・・・ごめんね。ごめんね・・・」という声が聞こえたのです。
気味が悪くなって、私はトイレから出てきた友達に飛びつき泣きました。
「私の事を女の人が呼ぶ声がするの、Cちゃん聞こえない・・・?」
すると、突然目の前にあったドレッサーの鏡に綺麗な女の人が写りました。
私は不思議と、全然怖くないのです。
すると、その女の人は鏡越しにニッコリと私に微笑みました。
そして響いた声で
「美樹、笑ってくれてありがとう。」と言って
すーっと消えていきました。
一体なんだったんでしょうか?・・
修学旅行から帰って、お母さんが
「美樹ー?手紙が着てるわよ?」と
私にクローバーの可愛らしい封筒を手渡しました。
その手紙には、ミサンガが入っていました。
「美樹ちゃん、こんにちは。おばちゃんの事覚えてるかな。
よく、K子と遊んでくれたよね。そう、K子の母です。
K子とは、中学校が離れちゃったけど、メールや、ときたま手紙を書いて送ってくれたりして、K子はとても嬉しそうだったのよ。
でもね、K子は5月31日に、急性白血病で亡くなったわ。
K子の病室にの机に、このミサンガが置いてあったのに気がついてそこには、美樹ちゃんのイニシャルが縫ってあったの。
まさか?って思ったけど、これは間違いなく美樹ちゃんにK子が最後に作ったプレゼントだと思うのよ。
だから、あの子が死ぬ間際に作ったこのミサンガ、大切にしてあげてくださいね。」
手紙はこれで終わりだった。K子って・・・
K子は、私の小学校からの一番の親友で、中学はK子は将来弁護士になるために、私立の方の中学校に行ってしまい、離れてしまった。でも、時々メールや電話、手紙などで話をするうちに、近くにいるようで、小学校の時と同然ただ姿が見えないだけで、話をしていた。
5月31日って・・・
私が修学旅行に行っている時だった・・・
死んだ・・・って・・・?嘘・・・だよね・・・?
私の頬に大粒の涙が流れた。
そしてふと、目の前を見るとそこにはホテルで見た、あの綺麗な女の人、いや、私と同じ年位の女の子が立って
「これで、本当にお別れだね。ありがとう。美樹、そしてごめんね。白血病って隠してて、ごめんなさい。」
その子はK子だった。私はやっとあの声の正体が分かった。
今も1ヶ月に一度、K子が眠る墓にお参りに行っている。
2006/04/
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