kinjono.com

●近所の怪談第四夜
全国よりご投稿頂いた恐怖体験談を掲載しています。
 

     
警告
このページへの直リンクは禁止しております。
必ずトップページの方にお願いします。



>>怪談メインへ戻る

>>四夜目メニューへ
怪談数  御 題    御投稿者様
0381 かくれんぼ とく 様
今思い出しても不思議でなりません。
むしろ、いまになって思い出したかららこそ不思議なのです。
皆様は子供の頃に自宅内で”かくれんぼ”をした事はありませんか?
これはこの自宅内でのかくれんぼの話です。
また、一言お断りさせて頂けるなら私自身霊感等に全く関係ない生活を送っています。
その日も年下の従兄弟を含め自宅で遊んでいました。
それほど熱い時期ではなかったと思います。
何かのお折に従兄弟でかくれんぼをすることになったのです。
もちろん見つからないように隠れれるのが醍醐味です。
私も隠れました。けして見つからないように。
そう、観音開きの箪笥の置くに体の脇が平衡になるように。
想像しずらい場合は自分が体育座りになった時に脇側が扉の開放部だと思ってください。
扉の開く音に見つかったことを覚悟しましたし。
箪笥の中(すぐそば)に差し込まれる幼い腕。
しばしの詮索。
しかし、何の収穫もなく遠のいていく”鬼の手。
それは幼な心に誇らしい記憶でした。
誰にも見つからなかったという賞賛。
それは親に箪笥の中が荒されることによる御小言よりも大切なことでした。
だからこそ、同じような状況になったときに従兄弟たちに同じように”かくれんぼ”を提供したのです。
同じ条件の元、私も同じように同じ箪笥へ隠れました。
何時鬼に見つかるかと。
けして見つかるはずがないと過信し。
ですが、結果は私自ら鬼に見つかったのです。
否みつけてもらったという方が正しいでしょう。
箪笥の中でのかくれんんぼに味をしめた私は笥の中で息を殺していました。
以前と同じような箪笥が開く扉の音で緊張したのはいうまで無く、すぐそばに差し込まれる腕。
しかし、それをやり過ごして気を許した瞬間目の前から腕を引かれたのです。そう、目の前から!!
私は観音開きの扉に平行に座っていたのにも関わらず。
ですから、私と向かい合って手を引くことは同じ箪笥の中に入っていない限り不可能なのです。
しかし同じ箪笥の中に二人が隠れる空間はあるはずは無く。
また、誰にいないことをを確認してからかくれたにも関わらず!私の腕を掴む腕はけして子供のものではなく、驚くほど冷たい指と手のひらが私の手首をがっしりと掴んでいたのです。
その腕がどこから続いていたのかまでは確認してません。
しかし、幸いにもがむしゃらに手を振り解いたことと、その手に悪意が無かった(だろう)ことが幸いいて私は箪笥の外に逃げ出すことができました。
かくれんぼ?もちろん一番で見つかりましたよ。
ですが、私が一番怖いと思ったのは…この経験よりも何も、全くの関係の無い時にいきなりこの経験を思い出したこと。
それも恐怖体験とかの話に触れることも無く十数年過ごしたある日。
箪笥に恐怖する自分に気が付いたから。
夢だろうと何だろうと本当の恐怖体験は、いつでも自分の隣にあるのだと気がついたんです。自己防衛として忘れていても経験したことは常にそばにあるんです。
忘れてしまっただけだとしてもすぐそばに…
2005/08/
>>怪談メインへ戻る

>>四夜目メニューへ

>>次の話へ進む
kinjono.com©2000