私には霊感やそういった類のものはないので、脚色を加えず事実だけを書きました。
これがどういった意味を持つことなのかは、私には分かりません。 長崎県の田舎の方の大学への入学が決まり、大学が紹介している部屋をいくつか見て回っていました。 後期の合格ということもあり、もう良い部屋はほとんど残っていない状態でしたが、一つだけ良い条件の部屋がありました。 早速不動産屋の人とその部屋を見に行ったのですが・・・・ 何か気に入りませんでした。 学校までの距離も、壁の色や日当たりもとても良いのにもかかわらずです。・・・ 迷った末、これ以上の条件の部屋は見つからないだろうと思い直し、その部屋に住むことにしました・・・・。 2〜3週間ほどたったころでしょうか、突然クローゼットを開けれなくなりました。 近づくことや、扉の前に立つことすらできなくなったのです。・・・ 近づくと、気配が襲ってくるというか、存在感に押されるというか・・・ 威嚇されるというか・・・・ クローゼットの中にいる何かに押されるんです。 何度かクローゼットの扉を開こうと試みてみましたが、そのたびに噛み付くような気配に襲われました。 犬嫌いの子供が雷の後で怯えきった犬の頭をなでようとするような・・・・ そんな感じなのでしょうか。・・・・ クローゼットの中身とにらめっこしながら何時間も 動けなかったこともありました。 クローゼットに背を向けて生活することができませんでした。 なによりおかしかったのは、私自身のことでした。 当時、それなりに仲良くなった友達もいたんです。 普通の人なら、相談するなり泊めてもらうなりしませんか? 私はしなかったんです。 学校に行ったり買い物に行くと、すっぱりとそのこ とを思い出せなかったんです。 友達と学校で長話しているときでさえ、そのことを言い出すことはありませんでした。 一週間ほどそんな状態が続き、その気配は徐々に薄れ、ある日、唐突に開けるようになりました。 何の恐怖を感じることも無く、あんなに怯えていたはずの私は何の躊躇も無くクローゼットの扉を開いたんです。・・・・・ お盆前あたりだったか、アパートの前に盛り塩を見つけました。 ついでに前の道に転々とお札をつけた棒を立ててあるのを発見しました・・・・・ その間遊びに来た友達のうち数人は何かしら見たそうです・・・ 一年後に霊感のある彼氏のススメで、わたしは引越しました。 彼が言うには、クローゼットの中に赤ちゃんがいて、私が女だったから部屋から出て行ったり嫌ったりができなかった。 そして、クローゼットの気配が消えた後、その子は私に憑いていたんだそうです。 私の後にまた新入生が入居したと聞きましたが、夏を待たずにいなくなったようです。 今年もまた新入生の来る季節になりました。
またあの部屋に明かりがともっています。
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