これは、私がまだ幼稚園に通っていた時、実際に起こった実話なのだそうです。
その朝、母は私と弟を自転車に乗せ、幼稚園に送って行くために、いつもと同じようにアパートを出ました。 早朝のことなので道にはもちろん、人っ子一人いませんでしが・・ その日は普段とは違い始終背中にビリビリと異様な感覚が走っていたそうです。 幼稚園まで、あと数メートルの所まで、走ったそのときです。 「ママ、あそこにいるおにいちゃんだあれ?」 私が小さな指で、指しているその先にはだれもいなかったんです。・・・・ あたりを見回したのですがだれもいません。 けれども、私はそこにだれか存在しているかのように、じっとなにもない空中を見つめ続けていたらしいです。 母は、ゾッとして幼稚園まで全速力で走りました。 そして、私と弟を無事に送り届け、マンションに帰ってから管理人さんに話を聞くと、ちょうど、私達が自転車でマンションを出たすぐ後に、6階から若い男性が飛び降りて、亡くなったそうです。
もしかしたら、その人は幼かった私達に、無残な飛び降り死体を見せたくなかったのでしょうか。
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