今から15年程前、私は大阪の在る製造工場に勤め、Iと言う所で一人暮らしをしていました、ある夏の土曜日、いつもの様に風呂、食事をすませ電気を消して床でごろごろしながらテレビを見ていました。
一週間の仕事の疲れも溜まっていたのでしょう、そのまま床で寝てしまいました。
いつもなら電気が点いていようがテレビが点いていようが、一度寝ると滅多な事では目を覚まさない私がその日に限って珍しく、テレビの砂の嵐、あのザーザーという音で目を覚ましたのです。
あぁ、テレビを消さなければ、そう思い起き上がろうとしたが体が動かない、声も出ない、胸のあたりが何やら重い、動くのは目だけ、今まで何の霊的現象?にも会った事のない私は、これが噂の金縛りなのか、そう言えば誰かが
「疲れとったらかかるんや!」言うっとたな、そのうち体も動くだろう、テレビはそれから消せば良い、そう思い目を閉じ体のあちらこちらに力を入れてみる。
5〜6分そんな事をしていた、それにしても胸の辺りが異常に重苦しい何かが乗っている、目を開け確かめようか、どうしようか、何か居ったら嫌やな、しかし見たい。
思い切って目お開ける、何も居ない良かった、と思うが何かがおかしい、相変わらず体は動かない、点いていたと思っていたテレビは消えている、
周りを見る唯一動く目で暗い部屋の中を、居った!両手首、両足首、それと胸の上、夜の闇よりもっと黒い小さい奴等が、にやにや笑いながら押え付けている、振り払おうと必死に力を入れる動かない、まるで焦っている私の表情を見て楽しんでいるかの様に、目も鼻も口も無い真っ黒な顔で笑っている。・・・・・・・・・
そのうち胸の上の奴が私の首に手を回し撫で始める、生暖かい、苦しい、焦っている私の頭の中には、神様の事も仏様の事も、何処えやらとにかく頭の中には、
「止めてくれ、許してくれ、俺が悪かった、」、等の言葉しか浮かばない、別に悪い事はしてないんですけど。・・・
どれ位そんな状況が続いた時だったか、ふと、
「もうどうでもええわ」と開き直った瞬間金縛りが解け黒い奴らがスーと消えました。
私が、開き直ったので面白くなくなったのか、厭きてしまったのかは、解りませんが。
その後、10年以上経っても、黒い小人の笑い顔と首を撫でられた感触は忘れられません。
因みに、金縛りが解けた時テレビは点いており深夜番組が映っていました。
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