以前、住んでいた家でのお話しを致しましょう。
その家の真北はお寺でした。我が家は4階。
その位置からは、お墓を真下に見下ろしてました。
引っ越した日は、めずらしく東京では大雪でした。
深夜1時過ぎ、かたずけもひと段落し、唯一の畳部屋であった、その北側の部屋に寝床を取り、横になるやいなや
「オンギャー!オンギャー!」と。
すぐに赤ちゃんだとわかったんですが、凄く気になって、その部屋の窓からソッと、下を見下ろしたんです。
姉さんかぶりをした女の人が、子供をねんねこでオブって、子供をアヤシテルのが見えました。
「ああ、大変だなあ」って、その日は、そのまま寝てしまいました。
一週間程、そんなことが続き、少々、うんざりしてきた頃、たまたま、ご近所の方とお話していて、
「あなた、夜中に赤ちゃんの泣き声が聞こえるでしょう?」って、聞かれたんです。
そうだと答えると、
「やっぱり・・・夜中にワザワザお墓の前で、赤ちゃんアヤシテルなんて、可笑しいと思わない?」
「・・・な・なに?何が言いたいの?」その方がおっしゃるには、
「お墓の、一番手前、すなわち私達の住んでる建物側のお墓一列は、全部水子を含む赤ちゃんのお墓で、その昔、このあたりを治めていた豪農だか、武士だかの子孫らしいが、子供が生まれても、すぐ死んだり、死産だったりが続き、ここに、お祭りしている」との事。
「未だにその魂を慰めに、あの世から、子守に来るのよね。」怖いというより、なんだか、もの悲しいお話でした。
その話を聞いた日を境に、赤ちゃんの声を聞いたり、姿を見なくなったのですが、そのかわり・・・。
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