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二夜目百話完結
●近所の怪談第二夜
全国よりご投稿頂いた恐怖体験談を掲載しています。
 

     
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怪談数  御 題    御投稿者様
0168 二重駅 そぼろ兄様
私はあの日、生まれて初めて「終電」というものに乗りました。
思っていたよりも混雑していて、最初は通路に立っていました。
しかし、ベットタウンを通る度に人がごっそりと降りて行き、終点近くなる頃には私の乗る先頭車両には数人の乗客しか残っていませんでした。
そして、電車が再び走り出し...
車窓の外は真っ暗な田畑と、ポツンとした町明かりだけです。
「パタパタ...」私のすぐ脇を二人の子供が駆けて行きます。
今まで子供が乗っていたとは知らなかった私はふと周囲を見渡しました。
すると、子供どころか一人.二人.三人...今まで何処に隠れていたのかと思うくらいの人が車内に溢れて来るのです。
さっきの都心部の区画ならともかく、こんな片田舎で満員電車は珍しいです。
そして、更に気になることが...何だか、線香臭いのです。
「D駅...D駅です...」私があれこれ考えているうちに電車が止まり、その途端車内の人は一斉に降りて行きました。
残っているのは私一人。(さっきのは何だったんだろう...)
電車は再び走り出し、次は私の降りるU駅です。
気味が悪かった私は到着と同時に電車の外へ出ようと待ち構えていました。
しかし。
「D駅...D駅です...」そこはさっき停まったはずのD駅でした。
まるで夢でも見ているかのような気分です。
本当に訳が分かりませんでしたが、一応、私は無事にU駅まで行くことが出来ました。(何だったんだろう...)
最後に、プラットホームをキョトキョトしながら歩いてきた私に、U駅の駅員さんが不思議な事を言ったのです。
「お兄さん、ここはK駅(次の駅)じゃないけど...大丈夫?」
「は、はい...。知ってます」
駅員さんの話によると、毎年この時期になると決まってU駅をK駅と勘違いして降りる人が現れるそうです。
同様に、D駅の方でもU駅と勘違いして降りる人がいるとか。
それが決まって終電で、中には激怒して駅員に八つ当たりする人もいて困っているそうです。
もう十数年前の話で、私は別の土地に引越しましたが・・・
今でも間違って降りる人はいるのでしょうか。
2003/10/
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